身内の方が亡くなられると、突然自分が相続人になることがあります。法律で誰が相続人になるかが規定されており、自分が相続人となった場合、法律を詳しく知らないのに様々な手続きに直面して戸惑うことも多いと思います。
遺産相続の手続きは多岐にわたり、亡くなった方(「被相続人」といいます。)の戸籍謄本などを複数の役所から何通も集めたり、金融機関や法務局へ何度も出向いて打ち合わせをしたりといったことが多く、とても煩わしく感じられるでしょう。
また、戸籍謄本等の内容の把握や遺産分割協議書などの必要書類の作成にはかなりの専門知識が欠かせず、手間取ったり間違えてしまったりすることも考えられます。
以下は各種の相続手続きの中で代表的なもので、かつ重要なものです。
◆相続登記(名義変更)
不動産(土地や建物)の名義人が亡くなり相続が発生した場合、相続人への名義変更が必要です。これが「相続登記(名義変更)」と呼ばれるもので、相続手続きの代表的なものです。借地権等、土地に関する権利の場合も同様で、登記されていない建物(未登記建物という)がある場合も注意が必要です。
また不動産を売却したり土地を担保に借入れるなどの場合は相続登記が必要ですし、抵当権(担保権)が設定されている場合は抹消手続きが必要な場合もあります。こうしたことを放っておくと次の相続が発生して相続人が増え、相続登記をしようと思っても困難になってしまうこともあります。
相続登記の義務化により(取得後3年以内)、正当な理由がなく怠った場合は罰則(10万円以下の過料)が課せられ、また住所変更などの際にも変更登記が義務付けられています(変更後2年以内)。登記しないままでいるとさまざまな問題が発生し不利になりますので、相続登記は急いで行うことが望まれます。
当事務所では相続登記をご依頼される方へは、「法定相続情報の無料取得サービス」を提供しております。相続登記をより簡単かつスムーズに行うことができますので、ぜひご活用ください。
◆相続放棄
相続が発生した時には、さまざまな事情から相続を放棄したいという場合もあります。
このような相続財産の「相続放棄」(※)をご希望の方は3ヶ月という期限がありますので、早目の手続きが必要となります。
◆遺産分割協議
相続人が複数の場合に、トラブルを避ける意味でも重要なのが遺産の分割方法と相続割合を話し合いによって決める「遺産分割協議」(※)です。
分割協議には相続人全員の参加が必要で、その合意内容を書面にしたものが遺産分割協議書です。
◆遺言執行
遺言書がある場合は、被相続人が亡くなってからはその意思が遺言書通りに実現されなければなりません。
そのための手続きがこの「遺言執行」(※)です。
◆生前相続対策プラン
相続が開始される前にあらかじめ準備しておくことも大切です。そのための遺言や生前贈与などを含めた総合的な「生前相続対策プラン」(※)です。
生前における遺言書の作成や生前贈与につきましては、こちらの「遺言・生前贈与」をご覧ください。相続税の申告が必要な場合は、税理士に依頼していただく必要があります。遺産相続した不動産を売却し、 売却代金を相続人で分配されたい場合は、売却の代理も行っております。
オレンジ司法書士事務所にご依頼いただければ、税理士、不動産業者、弁護士など他の専門家と連携し、無駄なくスムーズに相続手続きを進めることができるのも大きな利点です。
〈提携の相続専門税理士様の一例〉
うめきたsouzoku税理士事務所
こうした点についても上記の『相続手続きオレンジ相談所』のサイトで詳しく説明しておりますので、ぜひご参照ください。
◆〈相続よもやま話2025-2018年〉
2018年から毎月一回お届けしている、相続に関する楽しいイラスト付きのエッセイ風コラムです。皆様のお役に立つ面白い話がたくさんあります。
すべて『相続手続きオレンジ相談所』のサイトに掲載されていますので、下の各目次をクリックしてご覧ください。